こんにちは、代表取締役の塔筋です。

現在、新卒採用市場はかつてないほど競争が激化しており、多くの中小企業様が苦戦しています。
そのため本日は「中小企業が新卒採用で勝ち抜くには」というテーマでお話をしたいと思います。

中小企業様が苦戦している背景には、単に大手企業との条件面での格差があるだけでなく、学生たちの価値観の変化が大きく影響しています。
かつては「安定」や「給与」といった条件が最も重要視されていましたが、今の学生たちはそうではありません。

「自己成長ができるか」「社会にどのような影響を与えられるか」「企業文化が自分に合っているか」
などの多面的な視点で企業を評価するようになっています。
価値観の変容の背景には老後2000万問題など終身雇用を前提としていないこともあるでしょう。

こうした中で、中小企業がいかに工夫することで「選ばれる企業」になるのか、具体的なポイントをお伝えしていきます。

 新卒採用市場のトレンドと背景


現在の新卒採用市場では、大手企業と中小企業の間で「条件面の格差」が存在することは事実です。

大手企業は給与や福利厚生が充実しているだけでなく、ブランド力もあり自然と学生の注目を集めます。

一方、中小企業はこれらの条件面ではどうしても不利になりがちです。
ただし、現在の学生たちが重要視するポイントは条件面だけではありません。

「成長の機会」や「やりがい」、「企業文化への共感」等が、企業選びにおいて重要な要素となっています。
これは、中小企業にとって大きなチャンスです。

以前のブランド力や資金力・待遇だけがものをいう市場ではなく、
自社の魅力を効果的に伝えることで、大手企業に対抗するだけでなく、独自のポジションを築くことが可能となっています。

 中小企業が採用競争で勝つための戦略3選

・人材ポリシーの設定

新卒採用を成功させる第一歩は、人材ポリシーの設定を行う事です。

人材ポリシーの設定というと難しく聞こえますが、つまり「どんな学生に来てほしいのか」を明確にすることです。
この人材ポリシーが曖昧なままだと、採用活動全体の軸がぶれてしまいます。

自社が目指すビジョンやミッションに共感してくれる学生をターゲットとすることが鍵です。
具体的には、以下のような項目を検討し明確にすることで言語化を行うことが必要となります。

・求める人物像(例:挑戦心がある、地域貢献に関心がある)
・必要なスキルや経験(例:チームワークを重視する、基礎的なビジネスマナーがある)

等、あくまで一例ではございますが、自社が目指していることと学生を照らし合わせ詳細にしていくことが重要です。
これにより、単なる人手不足を補うための採用ではなく、自社にとって本当に必要な人材を見極めることが可能になります。


・ 選考体験の向上

採用において学生の「選考体験」を向上させることは、非常に効果的な手段です。
近年では採用CX(candiate experience)などと呼ばれたりしております。

たとえば、インターンシップやオープンカンパニーの開催が一般的ですが、
参加した学生が「自分には合わない」と感じてしまえば、その後の選考には進んでくれません。

多くの企業様ではまだまだ「学生目線」でのコンテンツの提供ができておらず選考途中での離脱が発生しています。
ポイントは、学生が求めている情報を適切に提供することです。具体的には以下のような取り組みが効果的です。

・社員との座談会         :学生が直接社員と話し、自分の疑問を解消できる場を作る。
・企業文化を伝える動画コンテンツ :実際に働く社員の声や職場の雰囲気を映像で伝える。
・短期プロジェクト型のインターン :業務の一部を体験することで、仕事のイメージを具体化させる。

これらの工夫を通じて、学生が企業に対して持つ不安を解消し、入社意欲を高めることができます。

マイナビ社の調査によると企業が伝えたい情報と学生が知りたい情報には乖離があることがわかっています。
場を用意するだけでなく、学生が求めている情報を提供できるかが重要です。

福利厚生や働き方の工夫

条件面で大手企業と競争するのは難しいですが、中小企業ならではの柔軟性を活かすことができます。
例えば以下のような取り組みが挙げられます。

・資格取得支援やスキルアップ研修の提供
・テレワークやフレックスタイムの導入
・小規模ながらも充実した社員旅行や社内イベント

特に近年はどこでも通用できる人材になりたいという意欲から、育成環境を重視する学生は増えている傾向があります。

そのためこれらの制度を充実させることは、学生にとって「この会社で働きたい」と思わせる大きな要素となります。

おわりに:中小企業が採用で勝ち抜くための心得

中小企業が新卒採用で勝ち抜くためには、条件面での差を埋めるだけでは不十分です。
また条件はすぐに変更できないという企業様がほとんどだと思います。

だからこそ学生の目線に立ち、選考体験を高め、企業としての魅力を効果的に伝える努力が必要です。
まず取り組むべきは

・「人材ポリシーを明確にすること」
・「独自の魅力をとらえること」
・「学生に合った選考体験を提供すること」

これらを実行することで、中小企業でも十分に採用市場で勝ち抜くことができると私の経験から感じています。

採用は未来の企業を作る大切な第一歩です。
中小企業の皆さまが自信を持って採用活動に取り組めるよう、私たちも全力でサポートしてまいります。

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