1on1研修を検討するときには「面談は続けているのに、メンバーの行動が変わらない」「マネージャーが仕事を抱え込み、育成が進まない」といった背景があるはずです。
一方、講座を探すと傾聴、フィードバック、コーチングなどの言葉が並び、自社には何が必要なのか迷うことがあります。
研修を選ぶには、まず現場で起きている問題と、その原因を整理することが大切です。直属の上司の関わり方に原因がある場合もあれば、マネージャーを支える部長の関わり方や、職場の役割・権限に原因がある場合もあります。
この記事では、事象から見直す層と原因を考え、必要な研修の内容を選んだうえで、具体的な講座や費用を比べる順に解説します。
1on1を導入・見直す目的を整理する
最初に整理したいのは、なぜ1on1を導入しようとしているのか、続けている1on1の何を改善したいのかです。「管理職全員が月に1回実施する」は運用の条件であり、それによって実現したい変化は別にあります。
例えば、困ったことが大きくなる前に相談できるようにしたいのか、本人が仕事を振り返り、次の判断に活かせるようにしたいのかで、対話に求める役割は変わります。今の仕事で何が起きていて、どのような状態になれば改善といえるのかを言葉にします。
その目的は、面談する双方で共有する必要があります。上司が仕事の振り返りをするつもりでも、部下が評価を決める場だと思っていれば、失敗した場面を話しにくくなります。何のために話す時間なのかをそろえたうえで、現場の問題を見ていきます。
現場で起きている問題から、見直す層と原因を整理する
研修を検討する人が気づくのは、まず仕事や育成がうまく進んでいないという事象です。その事象だけで「管理職の傾聴力が足りない」と決めると、原因に合わない対応を選ぶおそれがあります。
下表では、気になっている事象、関わりを確認する層、確かめたい原因を整理しました。原因は一つとは限りません。表の順に、実際の仕事や会話のどこを見ると違いを見分けられるかを説明します。
| 気になっている事象 | 関わりを確認する層 | 確かめたい原因 |
|---|---|---|
| 1on1を続けても、メンバーの行動が変わらない | 直属の上司・メンバー | 期待が伝わっていないのか、分かっていても知識や権限が足りず動けないのか |
| マネージャーが仕事を抱え込み、メンバーが育たない | マネージャー・その上司である部長 | 任せ方が分からないのか、部長の求め方や仕事の配分が抱え込みにつながっているのか |
| 上司に聞かないと仕事が進まず、同じ確認が繰り返される | 直属の上司・メンバー | 知識や調べ方が分からないのか、本人が判断する機会や範囲がないのか |
| メンバーの職種や経歴によって、上司の支援に差がある | 面談を担う管理職 | 専門知識が不足しているのか、自分が経験した仕事の進め方だけを頼りにしているのか |
1on1を続けても、メンバーの行動が変わらない
この場合は、上司が何を期待し、メンバーが何を求められたと理解しているかを照らし合わせます。「もっと主体的に動いてほしい」と伝えていても、本人には、どの仕事でどこまで判断してよいのか分かっていないかもしれません。期待する行動が双方で食い違っていれば、まず関わりを見直す対象は直属の上司です。
一方、何をするかは理解していても、必要な知識がない、決める権限がない、他の仕事が優先されて時間を取れないという場合もあります。同じ「行動が変わらない」でも、期待の伝え方の問題とは原因が異なります。
実際に止まっている仕事を一つ取り上げ、上司が伝えた内容と本人の理解、その後どこで進まなくなったかを追います。伝わっていないのか、伝わった後に障害があるのかを分けることで、見直すべき関わりが見えてきます。
マネージャーが仕事を抱え込み、メンバーが育たない
マネージャーが自分で仕事を終わらせてしまうと、メンバーが担当できる仕事は広がりません。ただし、その原因がマネージャーの任せ方にあるとは限りません。上司である部長が個人としての成果ばかりを求めていれば、本人は任せるより自分で処理する方が期待に応えられると考える可能性があります。
誰に何を任せるか分からず抱えているなら、マネージャーの判断を詳しく見ます。任せる相手や仕事は考えているのに、部長から短期の個人成果を優先するよう求められているなら、部長がマネージャーに何を期待しているかも確認する必要があります。人員や業務量の問題なら、仕事の配分を決める層まで含めた検討になります。
このように、1on1で育成を支える相手にはマネージャーも含まれます。日立アカデミーの実践例でも、部長と課長職の1on1で組織体制やマネージャーとしての役割を扱っています。直属の上司とメンバーの対話だけを見ると、その上位の関わりにある原因を見落とします。
上司に聞かないと仕事が進まず、同じ確認が繰り返される
繰り返し質問されると、上司は「自分で考えてほしい」と感じるかもしれません。しかし、業務知識をまだ持っていない場合と、知識はあるものの自分で決めてよいと思えない場合では、止まっている理由が違います。
何が分からず相談しているのか、本人がどこまで調べたり試したりしたのかを見ると、知識や調べ方の不足を把握できます。必要な情報が社内のどこにも整理されていないなら、本人の姿勢だけを原因にすることはできません。
本人が案を持っていても、毎回上司の承認が必要だったり、判断の基準を知らされないまま案を変えられたりすれば、先に答えを聞くようになることも考えられます。質問の回数だけで判断せず、上司が本人にどこまで任せ、普段どのように返答しているかまで見ます。
メンバーの職種や経歴によって、上司の支援に差がある
自分と似た仕事をしてきたメンバーには助言できるのに、違う職種や経歴のメンバーから相談されると、話を聞くだけで終わってしまうことがあります。この場合は、専門的な知識がないため答えられないのか、自分の過去のやり方をそのまま使えないと支援の仕方が分からなくなるのかを分けて考えます。
例えば、専門分野の正確な判断が必要な相談なら、その分野に詳しい人の関与が必要です。一方、関係者との調整や優先順位の判断について、仕事が違うという理由だけで対話が止まっているなら、管理職が経験をどう捉えているかに目を向けます。
上司が自分の経験と同じ状況を探すことに終始していないか、メンバーが何を考えて行動したのかを把握しているかを見ると、違いが分かります。経験年数だけを比べても、支援できる相手が限られている理由までは分かりません。
課題に応じて選べる1on1研修のパターン
原因と見直す対象が整理できたら、必要な学習を選びます。ここでは、研修で扱う内容を四つに分けて紹介します。一つの講座に複数の内容が含まれることもあるため、自社の課題に必要な部分を軸に読むと選びやすくなります。
- 傾聴・質問相手の状況を把握する
- フィードバック期待と改善点を伝える
- コーチング本人が考え、次の行動を選ぶことを支える
- 経験学習経験から学び、別の仕事へ応用する
なお、役割や権限、業務量に原因がある場合は、その見直しも必要です。対話の技術を学ぶだけで、仕事を進められない条件まで解消できるわけではありません。
傾聴・質問を学び、相手の状況を把握する研修
相手が話している途中で結論を出してしまう、背景を聞かずに助言してしまう場合に検討する内容です。傾聴は、うなずいて聞くことに加え、相手が何を経験し、どう考えているのかを理解するための聴き方を指します。質問と組み合わせ、起きた事実と本人の受け止めを整理する関わり方を学びます。
例えば、「仕事が進んでいない」という相談でも、手順が分からない場合と、複数の依頼の優先順位を決められない場合では必要な支援が違います。講師の説明や対話の動画を通じて、どの情報が不足しているか、どこを尋ねると状況が分かるかを考える内容が候補になります。
ロールプレイングは、受講者が面談を模擬的に行う演習です。相談を聴く受講者と相談する受講者に分かれ、対話後に「話を途中で決めつけられたところはなかったか」「助言に必要な背景を聞けていたか」を振り返ります。質問の数だけでなく、相手の状況をどこまで把握できたかに助言を受けられることが大切です。
期待と改善点を伝えるフィードバック研修
フィードバックは、相手の行動や結果を具体的に伝え、次にどう取り組むかを考えるための関わりです。良かった点や改善点を伝える技術とともに、相手にどのような役割や成長を期待しているかを言葉にする内容を検討します。
部下に期待していても、何をしてほしいかを伝えなければ、本人は応えようがありません。反対に、期待を持たずに要望だけを伝えると、指示どおりに動くことだけを求める関わりになります。期待も要望も示さなければ、上司として成長を支える役割を果たせません。相手への期待があり、そのために何をしてほしいのかを伝えることが重要です。
研修では、受講者が実際に期待する役割と要望を言葉にし、相手へ伝える演習が考えられます。受け手となった受講者から、何を期待されたと理解したか、なぜその要望を伝えられたと思ったかを聞くことで、伝えたつもりになっている部分を見つけられます。
本人が考えて動けるように支えるコーチング研修
コーチングでは、対話を通じて本人の目標や考えを整理し、自分で次の行動を選べるように支えます。上司が答えを決めて伝えることが多く、本人が選択肢や判断理由を考える機会を増やしたい場合に検討する内容です。
実際の講座例として、リクルートマネジメントソリューションズの管理職向け1on1スキル研修は、コーチングの基本スキルを、解説・ワーク・ロールプレイング・振り返りを通じて学ぶ内容を案内しています。用語を知るだけでなく、対話で試して振り返る機会があるかを見ます。
ただし、必要な知識を持っていない相手に質問を重ねても、答えを出せるとは限りません。知識は教えてよく、そのうえで、次は自分で取りに行く姿勢を育てます。社内資料やAIで調べる、詳しい人に聞くなど、情報を得る方法と、得た情報を何に照らして確かめるかも対話に含めます。
例えば、改善案を考える場面の演習では、本人が既に調べたことを聞き、不足する知識は説明し、選択肢を比べる判断は本人に考えてもらいます。急ぐ仕事なら先に必要な知識を教え、落ち着いてから次回の調べ方を振り返る進め方もあります。質問を続けること自体を目的にせず、教える場面と考えてもらう場面を見分けられる内容を選びます。
経験を別の仕事に活かす経験学習の研修
経験学習を扱う研修では、経験した出来事を振り返り、そこから学んだことを次の仕事へ応用する関わり方を学びます。リクルートマネジメントソリューションズの解説でも、1on1で上司が経験の振り返りと、そこから学びを取り出す過程を支えることが説明されています。
知識と違い、経験の数を一気に増やすことはできません。上司も部下も、経験したことしかできない状態から対応できる範囲を広げるには、一つの出来事から他でも使える考え方を取り出し、今の仕事へ当てはめる必要があります。これが、抽象化と具体化を行き来するということです。
例えば、別部署の協力を得られず困っているメンバーがいるとします。上司に同じ仕事の経験がなくても、本人が過去に社内提案を通せなかった場面を振り返り、「誰が決めるかを把握せず、判断に必要な情報も渡せていなかった」と分かれば、今の相談にも使える視点になります。今回は誰が協力を判断し、その人は何を知る必要があるのかを考えられます。
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具体|過去の経験社内提案が通らなかった。決める人と、判断に必要な情報を把握していなかった。
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抽象|他でも使える考え方協力を得るには、誰が何をもとに判断するかを押さえる。
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具体|今回の仕事別部署の誰が協力を判断するのか、その人に何を伝えるかを考える。
試した結果を振り返り、考え方を見直す。
ただし、過去にうまくいった方法をそのまま使うのではなく、関係者や期限、相手の事情の違いも踏まえます。上司自身の経験だけに頼らず、メンバーが経験してきたことからも手がかりを得ることで、同じ仕事を経験していなくても一緒に考えられる範囲が広がります。
研修では、経験した場面から学びを取り出した後、異なる仕事の相談へ応用する演習まで扱えるかが選ぶ視点になります。振り返りでは、過去と現在の共通点だけでなく、違いを踏まえて支援を考えたかを見ます。専門知識が必要な部分を、経験からの推測で埋めないことも大切です。
必要な内容を扱える講座を探し、実施条件と費用を比べる
必要な学習が見えてきたら、具体的な講座のカリキュラムと照らし合わせます。同じ「1on1研修」でも、基礎的な聴き方を中心に扱うものから、テーマに応じた対話や複数回の学習を組み込むものまで、内容が異なります。
学ぶ内容と演習の題材で、講座の候補を絞る
下表は、公式ページで確認できる内容をもとにした講座例です。前章の四つの内容がすべて含まれるという意味ではなく、必要な内容をどこまで学べるかを比較するために使います。
| 研修・受講条件 | 確認できる演習と選ぶ視点 | 料金 |
|---|---|---|
| リスキル:1on1ミーティング力強化研修 公開講座・オンライン/6時間 |
相手の話を聴く練習と、講師の助言を受けたい場合。受講者が上司・部下・観察者の役割を交代する面談演習がある。 | 通常表示は1人16,800円(税抜)。申込方法による割引表示あり。 |
| JMAM:1on1ミーティングの基本研修 講師派遣・対面またはオンライン/半日または1日 |
半日版は傾聴の演習。1日版はテーマを選び、場面を設定した対話と相互フィードバックを行う。 | 講座ページに金額掲載なし。希望条件で見積確認。 |
| ジェイック:1on1研修 プログラム例は3.5時間×4回 |
相手の価値観を理解し、承認や肯定的なフィードバックを学びたい場合。これらを扱うプログラム例がある。 | 講座ページに金額掲載なし。実施内容と見積を相談。 |
掲載内容・料金は2026年9月9日時点で確認しています。
例えば、基礎的な聴き方から身につけたい場合と、話は聴けるもののテーマに応じた対話が難しい場合では、適した内容が違います。JMAMの半日版と1日版の違いは、この判断に使えます。既にできていることと、これから身につけたいことを伝え、講義と演習の配分も見ます。
「フィードバック」「振り返り」という項目名だけでは、自社で変えたい関わり方まで扱うかは分かりません。使うケースや講師の助言の内容を確かめます。部長がマネージャーの判断や仕事の任せ方を支える対話を学びたいなら、メンバーへの作業指示にとどまらず、その題材を扱えることが選定条件になります。
題材が合わない場合は変更を相談し、難しければ別の候補を探します。既定の内容で目的を満たせるなら、カスタマイズを追加する必要はありません。複数回の研修では、回の間に職場で試し、次の回でその経験を振り返れるかも見ます。
必要な題材を扱えるかで、受講形式を選ぶ
既定のカリキュラムで必要な学習ができるなら、公開講座への参加が候補になります。開催日や受講料が示されているため、対象者の予定と予算を合わせて検討できます。
自社で起きている面談を題材にしたい場合は、講師派遣型など、内容を調整できる研修を検討します。対象とする管理職の層、面談相手、改善したい関わり方を伝え、どこまで題材を変えられるかを相談します。
オンラインか対面かも、必要な演習を実施できるかで選びます。オンラインでも、相手と話す時間や助言を受ける時間を確保できれば候補になります。受講者が声を出せる場所を用意できるかまで含め、職場で参加できる条件を確かめます。
費用は、同じ受講人数で追加費用まで含めて比べる
公開講座と講師派遣を比べるときは、同じ人数が受講する場合の総額でそろえます。例えば、リスキルの通常表示単価で5人が受講するなら、受講料は合計84,000円(税抜)です。
講師派遣の予算例として、1on1研修も提供するLECの法人研修料金では、半日(3〜4時間)20万円〜、1日(6〜7時間)30万円〜を目安として案内しています。教材費・カスタマイズ費は別途で、遠隔地では交通費と必要に応じた宿泊費もかかります。会場・機材は原則として依頼側の負担です。(2026年9月9日確認)
LECの表示は法人研修共通の目安で、税区分・対象人数は未記載です。1on1研修の内容と人数を伝え、追加費用を含む総額を確認します。見積もりがそろった段階で、税込・税抜を統一して比べます。
フォローという名前だけでなく、助言を受けられる範囲を比べる
研修後の支援も、内容によって違いがあります。リスキルの上記講座では、受講後に設定した目標を振り返るためのメールを送る仕組みが案内されています。これは実践を思い出すきっかけになり、実際の面談内容に個別の助言を受ける支援とは役割が異なります。
個別の振り返り支援を含む提案では、1回あたりの時間と回数、対象となる管理職の人数、どんな資料や記録をもとに助言するのかまで比べます。同じ「フォロー付き」でも、全員が個別に助言を受けられるのか、参加者全体への説明なのかによって支援の範囲が変わります。
見積もりは、事前の課題整理、当日の研修、実践後の個別支援に分けて出してもらうと、社内で担う部分と外部へ依頼する部分を決めやすくなります。
研修後は、実際の面談を振り返って次に試すことを決める
研修内の演習でできたことが、職場でも同じようにできるとは限りません。普段の部下との関係や、忙しい中での判断が加わるからです。受講を終えた後は、実際の1on1で試し、その結果を振り返る機会まで用意します。
次の1on1で試すことを、実際の相手と場面に結びつける
研修の最後に立てる目標が「傾聴を意識する」だけでは、翌日の仕事で何を変えるのかが曖昧です。次に面談する相手と扱う話題を思い浮かべ、どの場面で関わり方を変えるかまで具体的にします。
上司の意図と、部下の受け止めを合わせて振り返る
実践後は、予定していた関わり方を試せたかに加え、相手がどう受け止めたかを見ます。上司は丁寧に説明したつもりでも、部下には上司の結論に合わせることを求められたように聞こえているかもしれません。
上司自身が、どの話題で何を伝え、相手からどんな反応があったかを思い返します。その際、自分が期待していた反応と違ったところを取り上げると、次に変える部分を考えやすくなります。本人の受け止めが分からなければ、上司の推測だけで納得したと決めず、面談の中で確かめます。
振り返った結果、質問の仕方を変える必要がある場合もあれば、部下には決められないことを求めていたと分かる場合もあります。後者なら、上司が任せる範囲を整理することが先です。研修で覚えた言い方に近づけるだけでなく、実際に何が起きていたかをもとに修正します。
記録は、次の面談で使うために残す
面談後に残したいのは、すべての会話の再現より、本人の考え、上司が支援すること、次に確かめたい点です。それが次回に読める場所に残っていれば、前の話を踏まえて面談を始められます。研修後の振り返りでも、どの関わり方を変え、何が起きたかを追いやすくなります。
記録の方法を整える段階では、ツムイトHRのように1on1の履歴を残し、次回のテーマやアクションにつなげる仕組みも選択肢になります。適性情報から、本人がどんな場面で困りやすそうかを考え、次の面談で本人の話と照らす使い方もできます。研修で考えた関わり方を、日々の準備と振り返りへ引き継ぐための使い方です。(2026年9月9日確認)
社内で振り返りを続け、難しい部分に支援を加える
受講後の振り返りを社内で続けるには、誰がその時間を担うかを決める必要があります。人事や上位の管理職など、面談の内容を聞いて改善点を一緒に考えられる人が担当し、実践の結果を持ち寄る時間を確保します。
社内で振り返っても改善点が見つからない場合は、外部の講師に実際に困った場面を伝え、助言を受ける支援を加える方法があります。受講者ごとにつまずく場面が違うなら、全員へ同じ講義を追加するより、その人の関わり方に助言を受ける方が課題に合います。社内で修正を続けられているのであれば、追加の支援を受ける必要はありません。
研修の評価では、検討時に整理した課題がどう変わったかを確かめます。満足度や面談回数に加え、管理職が試した関わり方と、その後の部下の行動を見ます。マネージャーの育成が目的なら、仕事の任せ方やメンバーへの支援がどう変わり、チームの仕事にどんな影響があったかを追います。受講直後の感想で評価を終えず、振り返りを担当する人が、面談の記録とその後の仕事の経過をもとに確認を続けます。
複数の管理職が記録を続ける仕組みまで検討したい場合は、1on1ツールの比較記事で、準備・記録・次回への引き継ぎに合うものを選べます。
1on1研修は、現場の問題と原因に合う内容を選ぶ
1on1研修を選ぶときは、導入・改善したい目的を起点に、現場で起きている事象と原因を整理します。直属の上司だけでなく、マネージャーを支える部長の関わりも含めて見直す対象を考え、その人に必要な学習を選びます。
傾聴・質問、フィードバック、コーチング、経験学習のうち必要な内容を扱える講座を絞り、実施条件と費用を比べます。受講後は最初の課題に立ち戻り、関わり方と仕事の進み方がどう変わったかを振り返ることが大切です。



















