若手採用は年々難しくなっており「応募が集まらない」「採用してもすぐに辞めてしまう」と悩む企業が増えています。
少子化による人材不足に加え、Z世代を中心とした価値観や働き方の変化により、従来の採用手法だけでは成果を出しにくい時代になりました。
こうした状況だからこそ重要なのが、採用活動だけでなく、入社後の育成や定着までを見据えた人材戦略です。若手社員が成長できる環境を整えることで、早期離職を防ぎ、組織全体の生産性向上にもつながります。
本記事では、若手採用・育成が重要視される理由をはじめ、採用を成功させるポイントや効果的な育成方法、定着率を高める取り組み、他社の成功事例までわかりやすく解説します。
若手採用・育成が重要な理由
人材不足が続くなか、若手人材を採用し、長く活躍してもらうことは多くの企業にとって重要な課題です。特に中小企業では、一人の採用・離職が現場に与える影響も大きいため、「採用できれば終わり」ではなく、入社後の育成まで考えて採用活動を進める必要があります。
若手社員を採用するメリットは、将来の人員を確保できることだけではありません。経験を積んでもらうことで、自社の業務や文化を理解した中核人材へと育てることができます。将来のリーダーや管理職候補を社内で育てていくうえでも、若手採用は重要です。
一方で、採用した若手が早期に離職してしまえば、求人広告や採用活動にかけた費用だけでなく、研修やOJTに費やした時間も無駄になってしまいます。
欠員を補うために再び採用活動が必要になれば、採用担当者や現場社員の負担も増えます。だからこそ、若手採用では入社人数だけを追うのではなく、入社後の育成や定着まで見据えることが大切です。
「採用する」「育てる」「定着してもらう」を別々に考えるのではなく、一連の人材戦略として設計することが若手採用を成功させるポイントです。
若手・Z世代の仕事に対する価値観
若手採用や育成を考えるうえで、現在の若手が会社や仕事に何を求めているのかを理解しておく必要があります。もちろん価値観には個人差がありますが、給与や会社の知名度だけで就職先を決めるのではなく、仕事内容や成長機会、働き方、職場環境など複数の要素を比較して会社を選ぶ人も少なくありません。
また、企業が発信する採用情報だけでなく、採用サイトやSNS、口コミ、社員インタビューなどから情報を集めやすくなりました。入社前に得られる情報が増えたからこそ、企業側も若手が何を知りたいのかを考えて情報を発信する必要があります。
成長できる環境やキャリアを重視する
若手社員にとって、入社後にどのような経験を積めるのか、どのようなスキルが身につくのかは会社を選ぶ判断材料の一つです。
例えば、研修制度やOJTが整っていることに加えて、「入社1年目にはどのような仕事を担当するのか」「数年後にはどのようなキャリアを目指せるのか」まで具体的に示せると、入社後の姿をイメージしやすくなります。
研修制度があることを伝えるだけでなく、その会社で働くことでどのように成長できるのかを示すことが大切です。
働きやすさや仕事と生活の両立を重視する
仕事だけを優先するのではなく、プライベートとの両立を考えて会社を選ぶ若手もいます。そのため、休日や残業時間、休暇の取りやすさ、柔軟な働き方なども就職先を比較する材料になります。
ただし、制度を増やせば定着するわけではありません。制度があっても実際には利用しづらかったり、長時間労働が常態化していたりすれば、入社後のギャップにつながります。採用時に伝えていた働き方と、入社後の実態をできるだけ一致させることが重要です。
上司とのコミュニケーションやフィードバックを求める
若手社員の育成では、一方的に仕事を指示するだけでなく、本人と対話する機会をつくることも大切です。特に経験の浅い社員は、自分の仕事がどの程度できているのか、何を改善すればよいのかを自分だけでは判断しにくいことがあります。
1on1や日常的な声かけを通じて、できていることや改善点、次に期待する役割を具体的に伝えることで、本人も成長の方向性を理解しやすくなります。
若手だから特別扱いするのではなく、期待することを伝え、本人の考えも聞きながら仕事を任せていくことが重要です。
会社の理念や仕事への納得感も会社選びの基準になる
仕事内容や待遇だけでなく「何のためにこの仕事をするのか」「会社がどのような考え方を大切にしているのか」を知りたい若手もいます。
企業理念を掲載するだけではなく、実際の仕事とどのようにつながっているのかを伝えることが大切です。社員インタビューや具体的な仕事のエピソードを紹介すると、会社の考え方や職場の雰囲気も伝わりやすくなります。
若手の価値観を理解することは、若手に合わせて会社の制度をすべて変えることではありません。自社が提供できる環境と若手が求める働き方の接点を見つけ、採用時に正しく伝えることが、入社後のミスマッチを減らすことにつながります。
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若手採用の現状と企業が抱える課題
少子化によって若年層の人口が減少するなか、若手人材の採用は以前より難しくなっています。特に知名度や採用予算で大手企業に及ばない中小企業では、求人を出しても応募が集まらない、内定を出しても承諾してもらえないといった悩みも少なくありません。
一方で、若手の会社選びや就職活動の進め方も変わっています。採用難を単純な「若者不足」の問題として捉えるのではなく、採用手法や情報発信、選考方法まで見直す必要があります。
若手人材の獲得競争が激しくなっている
若手採用では、多くの企業が限られた人材を取り合う状況になっています。求人サイトに掲載して応募を待つだけでは、十分な母集団を形成できない企業もあります。
特に中小企業やBtoB企業の場合、学生や若手求職者に社名や事業内容を知られていないことも珍しくありません。待遇や仕事内容に魅力があっても、そもそも候補者に見つけてもらえなければ応募にはつながりません。
求人広告だけに頼るのではなく、採用サイトやSNS、ダイレクトリクルーティング、人材紹介など複数の採用チャネルを組み合わせ、若手との接点を増やすことが必要です。
応募前に多くの情報を比較されるようになった
現在は求人情報だけでなく、企業の採用サイトやSNS、口コミサイト、動画、社員インタビューなど、応募前にさまざまな情報を確認できます。
そのため、求人票に給与や福利厚生を掲載するだけでは、自社で働く魅力を十分に伝えられないことがあります。「どのような仕事をするのか」「どんな社員が働いているのか」「入社後にどのように成長できるのか」など、求職者が知りたい情報を具体的に発信することが求められます。
情報が少ない企業は、それだけで比較対象から外れてしまう可能性があります。採用活動では応募を集める施策だけでなく、応募を検討している人が安心して判断できるだけの情報を用意しておくことも大切です。
採用後の早期離職も課題になっている
若手採用では、人材を確保することに加えて、採用した社員の早期離職を防ぐことも課題です。
厚生労働省の調査では、2021年3月卒の新規大卒就職者の34.9%が就職後3年以内に離職しています。採用した若手が短期間で退職すると、採用費だけでなく、研修やOJTに費やした時間や人件費も回収できません。欠員によって既存社員の負担が増え、再び採用活動が必要になることもあります。
早期離職を防ぐには、採用段階で仕事内容や働き方を正しく伝え、入社後のギャップを減らすことが重要です。若手採用は「何人採用できたか」だけではなく、「入社後に定着し、活躍しているか」まで含めて考える必要があります。
関連記事:若手が定着しない会社の特徴とは?離職する原因と定着率を高める改善策
若手採用を成功させる6つのポイント
若手採用を成功させるには、求人を掲載して応募を待つだけではなく、「誰を採用したいのか」「何を伝えるのか」「どこで接点をつくるのか」を整理することが大切です。
ここでは、若手人材からの応募を増やし、採用後のミスマッチを防ぐために押さえておきたいポイントを紹介します。
採用したい人物像を明確にする
まずは、自社がどのような若手人材を必要としているのかを明確にします。「20代の営業職」といった大まかな条件だけではなく、入社後に担当する仕事や必要なスキル、向いている人の特徴まで整理しておくと、採用活動の軸がぶれにくくなります。
このとき、現場で活躍している若手社員を参考にする方法もあります。どのような考え方や行動が成果につながっているのかを整理すると、自社に合う人物像を具体化しやすくなります。
ただし、条件を増やしすぎると採用対象を狭めてしまいます。入社時点で必須の条件と、入社後に育成できるスキルを分けて考えることも必要です。
若手が知りたい情報を具体的に伝える
求人情報では、企業側が伝えたい内容だけを並べるのではなく、応募者が会社を選ぶために必要な情報を掲載します。
仕事内容であれば「営業を担当します」だけではなく、誰に何を提案するのか、入社後はどのように仕事を覚えるのかまで説明したほうが働く姿をイメージしやすくなります。研修制度やOJT、キャリアパスについても、制度名だけではなく実際の内容を伝えましょう。
「若手が活躍できる会社」「成長できる環境」といった抽象的な言葉ではなく、その根拠となる仕事内容や制度、実例まで伝えることがポイントです。
採用サイトやSNSで会社のリアルな情報を発信する
求人票だけでは、職場の雰囲気や一緒に働く人まで伝えることは難しいものです。採用サイトやSNSも活用し、社員インタビューや1日の仕事の流れ、社内の様子などを発信すると、自社を知ってもらうきっかけを増やせます。
特に知名度の低い企業ほど、「どんな会社かわからない」という不安を解消する情報が必要です。良い部分だけを並べるのではなく、仕事の大変な部分や求める人物像も伝えることで、入社後のミスマッチ防止にもつながります。
関連記事:Z世代採用のポイントとは?面接質問例・採用手法・AI活用を解説
ダイレクトリクルーティングを活用する
求人広告から十分な応募を集められない場合は、企業から候補者へ直接アプローチするダイレクトリクルーティングも選択肢になります。
登録者のプロフィールや経験を確認したうえで声をかけられるため、自社の採用ターゲットに近い人材と接点をつくりやすいことがメリットです。
ただし、同じスカウト文を大量に送るだけでは返信につながりにくくなります。プロフィールのどこに興味を持ったのか、自社でどのような経験を生かせそうなのかなど、「なぜあなたに声をかけたのか」が伝わるスカウトを送ることが重要です。
関連記事:スカウト採用とは?中小企業がダイレクトリクルーティングで採用を成功させる方法
応募から内定までの選考スピードを見直す
若手求職者は自社だけを受けているとは限りません。複数社の選考が同時に進んでいる場合、書類選考や面接日程の調整に時間がかかるほど、他社で内定が決まってしまう可能性があります。
応募後の連絡を早くする、面接回数を必要以上に増やさない、面接後の合否連絡を早めるなど、選考フローに無駄がないか確認してみましょう。
単純に選考期間を短くすればよいわけではありませんが、社内の都合で候補者を長く待たせている工程があれば改善する必要があります。
採用段階から入社後の育成・キャリアを伝える
若手採用では、入社することをゴールにせず、入社後にどのように育てるのかまで採用活動に組み込むことが大切です。
入社後の研修内容やOJTの進め方、配属後のフォロー、将来的なキャリアの選択肢などを選考段階から説明しておけば、応募者も入社後の姿をイメージしやすくなります。
また、採用担当者が説明した内容と、配属先の実態が異ならないようにすることも重要です。採用と育成を別々の部署や担当者だけで考えるのではなく、現場も含めて「どのような人を採用し、どう育てるのか」を共有しておくことが、採用後の定着につながります。
若手採用の進め方や採用戦略を見直したい企業様は、採用課題に合わせて支援する「ツムイトHR」もぜひご活用ください。
若手社員を育成・早期戦力化する5つの方法
若手社員を採用しても、入社後の育成を現場任せにしていては、なかなか戦力化につながりません。特に新入社員や経験の浅い若手は、何をどこまでできればよいのか判断しにくいため、会社側が成長の道筋を示す必要があります。
若手育成では、研修で知識を教えるだけでなく、実務経験を積ませ、振り返りやフィードバックまで行うことが大切です。ここでは、若手社員の成長を支える5つの方法を紹介します。
OJTを計画的に実施する
若手社員の育成では、実際の仕事を通じて知識やスキルを身につけるOJT(On-the-Job Training)が基本となります。ただし、先輩社員の仕事を見せたり、その都度やり方を教えたりするだけでは、十分な育成とはいえません。
「入社1カ月後までに基本業務を一人でできるようにする」「3カ月後には顧客対応を任せる」など、期間ごとの目標を設定し、段階的に仕事を任せていくことが大切です。
また、OJT担当者によって教え方や内容に差が出ないよう、育成計画やチェックリストを用意する方法もあります。「誰が教えるか」だけに頼らず、組織として育成できる仕組みにすることがOJTを成功させるポイントです。
関連記事:AIでOJTを効率化|新人教育・人材育成に活用する方法と導入ポイント
OJTとOff-JT・研修を組み合わせる
実務だけでは学びにくい知識やスキルについては、集合研修や外部研修、eラーニングなどのOff-JTを組み合わせると効果的です。
例えば、新入社員であればビジネスマナーや情報セキュリティ、コミュニケーションなどの基礎を研修で学び、その後のOJTで実践する方法があります。職種によっては、営業研修やIT研修など専門的なプログラムを取り入れてもよいでしょう。
研修は受講すること自体が目的ではありません。研修後に「何を学んだのか」「実務でどう活用するのか」を振り返り、実際の仕事で試す機会まで設けることで、知識が定着しやすくなります。
1on1やフィードバックを定期的に行う
若手社員は、自分の仕事がどの程度できているのか、次に何を改善すればよいのかを自分だけでは判断できないことがあります。そのため、上司や育成担当者から定期的にフィードバックする機会を設けることが大切です。
例えば、1on1で「できるようになったこと」「現在困っていること」「次に挑戦すること」を確認すると、本人も成長を実感しやすくなります。改善点だけを伝えるのではなく、できている部分も具体的に伝えることがポイントです。
若手社員を早く育てようとして仕事を与え続けるのではなく、仕事を任せる、振り返る、次の目標を決めるというサイクルをつくることが重要です。
メンター制度など相談できる環境をつくる
若手社員の育成では、業務を教える直属の上司だけでなく、気軽に相談できる相手をつくることも有効です。特に入社直後は、仕事の進め方だけでなく、人間関係や社内ルールなど、上司には相談しづらい悩みを抱えることがあります。
そこで、年齢や社歴の近い先輩社員をメンターとして配置する方法があります。定期的に話す機会をつくっておけば、小さな疑問や不安を抱え込む前に相談しやすくなります。
ただし、メンターを任命するだけでは形骸化しやすいため、役割や面談頻度をあらかじめ決めておくことも必要です。直属の上司、OJT担当者、メンターなど、それぞれの役割を整理しておくと育成もしやすくなります。
自律学習とキャリア形成を支援する
会社から教えられるだけでなく、若手社員自身が必要な知識やスキルを学べる環境をつくることも大切です。eラーニングや書籍購入補助、資格取得支援、社内勉強会など、学習の選択肢を用意するとよいでしょう。
ただし、「自由に勉強してください」だけでは、何を学べばよいのかわからない社員もいます。本人が目指したいキャリアと現在の業務を踏まえて、上司と相談しながら学習テーマを決める方法もあります。
学んだ知識を実務で使える機会をつくることも重要です。新しい業務やプロジェクトを任せるなど、「学ぶ→実践する→振り返る」という流れをつくることで、自律的に成長できる若手社員を育てやすくなります。
若手育成を担う上司・育成担当者のポイント
若手社員の育成では、本人向けの研修や制度だけでなく、上司やOJT担当者の関わり方も重要です。同じ研修を受けていても、配属後にどのような仕事を任され、どのようなフィードバックを受けるかによって成長のスピードは変わります。
一方で、「仕事ができる社員」と「人を育てるのが上手な社員」は必ずしも同じではありません。育成を担当する社員の経験や感覚だけに任せず、会社として若手を育てる仕組みを整えることが大切です。
育成担当者の役割を明確にする
若手社員の育成がうまくいかない原因の一つが、誰が何を教えるのか決まっていないことです。直属の上司、OJT担当者、メンターなど複数の社員が関わる場合は、それぞれの役割を明確にしておきましょう。
例えば、業務の進め方はOJT担当者、目標設定や評価は直属の上司、日常的な悩みの相談はメンターといった形で役割を分ける方法があります。担当を明確にしておけば、「誰かが教えているだろう」という状態を防ぎやすくなります。
あわせて、入社1カ月後、3カ月後、半年後など、時期ごとにどの程度まで仕事を任せるのかを共有しておくと、育成担当者による指導のばらつきも抑えられます。
答えを教えるだけでなく自分で考える機会をつくる
若手社員から質問されたときに、毎回答えだけを教えていると、自分で考えて判断する力が身につきにくくなります。最初は具体的に教えながら、慣れてきたら「どうすればいいと思う?」「なぜそう考えた?」と問いかけ、本人に考えてもらうことも必要です。
もちろん、知識や経験がない状態で仕事を丸投げするのは育成とはいえません。本人の習熟度を見ながら、教える範囲と任せる範囲を少しずつ変えていくことがポイントです。
「教える」だけで終わらず、徐々に「任せる」へ移行していくことで、若手社員の自立を促しやすくなります。
結果だけでなく行動についてフィードバックする
若手社員へのフィードバックでは、「良かった」「もっと頑張って」といった抽象的な伝え方では、本人が次に何をすればよいのかわかりません。
「商談前に顧客情報を整理できていた」「報告が遅れて対応が後手になった」など、具体的な行動をもとに伝えることが大切です。そのうえで、次回は何を続けるのか、何を変えるのかまで話せると、次の行動につなげやすくなります。
失敗したときだけ指摘するのではなく、できるようになったことも伝えましょう。本人にとって、自分の成長を確認する機会にもなります。
育成担当者を会社としてサポートする
若手育成を担当する社員は、自分の通常業務と並行して指導を行うケースが多くあります。育成業務が増えているにもかかわらず、業務量や評価が以前と同じでは、担当者側に負担が偏ってしまいます。
会社側も育成を現場任せにせず、OJTの進め方やフィードバック方法を学ぶ機会を設けたり、育成担当者同士で悩みを共有したりできる環境をつくる必要があります。
また、若手社員の成長だけでなく、育成への貢献を評価する仕組みも検討したいところです。若手を育てる責任を担当者だけに背負わせず、組織全体で育成を支えることが、継続的な人材育成につながります。
若手育成やOJTが現場任せになっているなど、人材育成の仕組みにお悩みの企業様は、Tsumuguまでお気軽にご相談ください。
若手採用・育成に成功している企業事例3選
若手採用や育成の仕組みを見直す際は、他社の取り組みも参考になります。ただし、採用人数や事業規模、社風によって適した方法は異なるため、そのまま取り入れるのではなく、自社に応用できる部分を探すことが大切です。
ここでは、若手への早期の役割付与やキャリア形成、採用段階からの情報発信などに取り組んでいる企業を紹介します。
レバレジーズ株式会社|若手に早くから裁量を与える
レバレジーズ株式会社は、IT・人材・医療など複数の領域で事業を展開している企業です。若手社員にも早い段階から仕事を任せ、経験を積ませる組織づくりを行っています。
特徴の一つが、年齢や社歴だけで役割を決めるのではなく、若手にもリーダーや責任ある仕事を任せている点です。また、複数の事業を展開しているため、新規事業や新しいポジションに挑戦する機会も生まれやすくなっています。
若手育成というと研修制度に目が向きがちですが、研修だけで人材が育つわけではありません。実際の仕事でどこまで任せるか、若手が挑戦できる機会をどれだけつくれるかも育成を考えるうえで重要です。
中小企業でも、いきなり大きなプロジェクトを任せる必要はありません。小規模な案件の責任者を任せる、会議で提案する機会をつくるなど、本人の習熟度に合わせて仕事の範囲を広げる方法は取り入れられます。
ソウルドアウト株式会社|採用段階から将来のキャリアを伝える
ソウルドアウト株式会社は、デジタルマーケティングを通じて中小企業や地方企業を支援している企業です。採用活動と入社後のキャリア形成をつなげている点が参考になります。
採用では、将来の経営人材を目指すキャリアの選択肢を設けるなど、入社後にどのような経験を積めるのかを示しています。また、研修などを通じて、配属後に必要となる基礎知識や会社への理解を深める機会も設けています。
若手採用では、仕事内容や待遇だけでなく、その会社に入ることでどのようなキャリアを描けるのかも重要な情報です。採用時から入社後の育成やキャリアまで伝えておくことで、候補者も自分が働く姿をイメージしやすくなります。
特に中小企業の場合、「研修制度が充実しています」と伝えるだけでは大手企業との差別化が難しいことがあります。「入社3年程度でどのような仕事を任せたいのか」「どのようなキャリアを目指せるのか」まで具体的に伝えると、自社ならではの魅力を打ち出しやすくなります。
株式会社IVRy(アイブリー)|組織づくりそのものを成長機会にする
株式会社IVRyは、対話型音声AI SaaSを提供する企業です。事業や組織が拡大するなかで、人事制度や組織づくりにも取り組んでいます。
成長途中の企業では、大企業のように業務の進め方や制度がすべて整っているとは限りません。一方で、新しい役割を担ったり、仕組みそのものをつくったりする経験は、社員にとって大きな成長機会になります。
これはベンチャー企業だけに限った話ではありません。中小企業でも、新しい採用施策の担当者を任せる、業務改善プロジェクトに参加してもらう、新サービスの立ち上げに若手を加えるなど、現在の組織課題を育成機会として活用できます。
整った研修制度を用意することだけが若手育成ではありません。会社が抱えている課題に若手を参加させ、考えて動く経験を積んでもらうことも育成方法の一つです。
若手採用・育成でよくある失敗
若手採用や育成の制度を用意しても、運用方法によっては十分な成果につながらないことがあります。ここでは、若手育成で起こりやすい失敗を紹介します。
研修を実施して終わりになっている
新人研修や外部研修を実施しても、学んだ内容を実務で使う機会がなければ知識は定着しにくくなります。「研修を受けさせたから育成できている」と考えてしまうのは注意したいところです。
研修後に上司と内容を振り返ったり、学んだスキルを使う仕事を任せたりして、実務につなげるところまで設計しましょう。
OJTが担当者任せになっている
若手を配属して「先輩社員について仕事を覚えてもらう」だけでは、OJT担当者によって教える内容や育成スピードに差が出やすくなります。
特に注意したいのが、仕事のできる社員をOJT担当者に任命しただけで終わってしまうケースです。業務経験が豊富でも、人への教え方に慣れているとは限りません。
入社1カ月後、3カ月後、半年後などの目標を決め、チェックリストや育成計画を共有するなど、担当者個人の経験だけに依存しない育成の仕組みをつくることが大切です。
若手に仕事を任せない
失敗を心配するあまり、若手社員に簡単な仕事ばかり任せていると、成長する機会が少なくなってしまいます。研修やOJTで知識を身につけても、実際に自分で判断して仕事を進める経験がなければ、自立にはつながりません。
もちろん、経験の浅い社員にいきなり重要な仕事を丸投げする必要はありません。最初は上司が確認しながら進め、慣れてきたら本人に任せる範囲を広げるなど、段階的に裁量を増やしていくことが大切です。
フィードバックが不足している
仕事を任せても、その後のフィードバックがなければ、若手社員は「このやり方で合っているのか」「何を改善すればよいのか」を判断できません。
特に、問題が起きたときだけ指摘するマネジメントでは、できるようになったことや成長した部分を本人が実感しにくくなります。1on1や日常のコミュニケーションを通じて、良かった点と改善点の両方を具体的に伝えましょう。
採用時に伝えた内容と入社後の実態が違う
応募を増やすために良い部分だけを伝えると、入社後に「聞いていた話と違う」というギャップが生まれます。仕事内容や残業、働き方、キャリアなどに大きな認識の違いがあれば、早期離職につながる可能性もあります。
採用数を増やすことだけを優先せず、仕事の大変な部分も含めて入社前に伝えることが、結果として定着につながります。採用担当者と配属先の認識を合わせ、選考で説明している内容と実際の職場環境にズレがないか確認しておきましょう。
まとめ
若手採用を成功させるためには、採用活動だけを改善すればよいわけではありません。入社後に成長できる環境や、安心して働き続けられる仕組みまで含めて設計することが重要です。
特にZ世代をはじめとする若手社員は、給与や待遇だけでなく、成長機会や働きやすさ、職場の人間関係も重視する傾向があります。そのため、自社の魅力を適切に伝え、入社後も継続的な育成とフォローを行うことが、定着率の向上につながります。
採用市場が厳しさを増す今だからこそ「採用」と「育成」を切り離して考えるのではなく、一つの人材戦略として取り組むことが欠かせません。自社に合った採用手法と育成制度を整え、若手社員が長く活躍できる組織づくりを進めていきましょう。
若手の採用・育成・定着に課題を感じている企業様は、Tsumuguまでお気軽にご相談ください。採用から入社後の育成まで、貴社の課題に合わせてご支援します。





















